兜町 放浪記

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法的整理

泡沫候補の遠吠えに揺れた東京市場

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民主党代表選に立候補を予定する馬淵澄夫前国土交通相は24日、東京電力福島第一原発事故の賠償を進めるための原子力損害賠償支援機構法について「私が党代表、首相になれば、すぐに見直し、東電の法的整理に踏み込む」と述べた。この一報が伝わるや東京電力株急落し、ザラバ日経平均はマイナス圏へと沈んだ。

ここからは民主党党首候補の中から、いかなる発言が飛び出すか非常に危険な期間であることを肝に銘じておかなくてはいけない。当然、常識も経済の感覚もゼロの素人泡沫候補である。発言主の馬淵などはそれでも大臣経験者だから困りものだ。要するにこの程度の見識の持ち主が総理大臣になりたいと手をあげているのである。まさに国難である。

小生も政権交代による変革を民主党には期待したひとりだった。政治に求められる究極の姿は税制改革の実行者である。国民に負担を求め実行する力である。政治とは税を決めることなのだ。それに何一つ踏み込めない政党が与党にいることの不健全さを嘆く。おそらく大連立が実現しても増税が決められないだろう。何のための翼賛体制なのか。政治の貧困がここに極まっている。(dfb)
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市場は常に間違っている

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今日の東京市場は、日経平均こそ62.60円高と小反発したものの物色の焦点が定まらない方向感のない展開に終始して引けた。市場の注目を浴びる東京電力はこれまでの強烈な下げに比べ、反発力の弱さをあらためて確認することになった。すでにテクニカル面でも、業績指標についても尺度となる物差しは適用範囲を超えている。値動きそのものが資金の呼び水になり、上がるから買う、下がるから売るといった瞬間芸の世界となっている。

東電株については、政府は基本的に法的整理は行わない方向であることは間違いない。枝野は昨日法的整理を行った場合の大きな問題と混乱について、その理由を珍しく明確に発言している。なかでも、現在原発作業にあたっている関係者の債権が確保されなければ原発事故の収束に影響を与えることになるとの具体的見解を示したことは評価できる。

東証社長の法的整理発言は、会社整理屋として得意満面に技術論を披露したかったにすぎない大うつけの妄言では済まされない問題だ。未曾有の原発事故処理に立ち向かい、生命を投げ出して東電の仕事に取り組む多くの協力企業と社員があって、なんとか事態が踏みとどまっているという視点が全く欠落した発言に怒りを感じるのは正常である。法的整理でこれら企業がもつ全ての東電向け債権が紙クズになるのであれば、以後、大震災に見舞われた際、原発の仕事を請ける企業は日本から消えてなくなるだろう。

ジョ−ジ・ソロスが言った「市場は常に間違っている」とは東電株にも当てはまるのだろう。(dfb)