兜町 放浪記

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ロマンス

(Re)春おぼろ

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高校生となった頃からか、音楽をあまり聞かなくなった。正確に言うとアイドルを追いかけなくなったといえるかもしれない。私の場合、なぜか自分の中でアイドルとは自分より年上でなければならない存在であった。

自分と同世代のアイドルがテレビ番組に登場するようになると、なぜか興ざめしたのであった。まして対象が自分より年下とわかるともうダメなのだ。年下の者に、愛だの恋だの、せつない片思いだのと説教されているようで嫌な気持ちになったのだ。青かったのだ。

子どもだからこそ、大人の世界を夢見ることができる。幸せだからこそ、悲しくはかない歌に身も心もゆだねることができる。不幸せだからこそ、情熱より思いやりを歌う曲に心を寄り添わせたくなる。

そんな他愛もない、ごく普通の人の心の機微をつむぐように歌を聞くことってそういうものなんだと、この齢になってようやく納得するのだった。

40年以上も前、初めて我が家に来た「ラジカセ」で録音した最初の歌手が岩崎宏美である。私がテレビの前で録音ボタンを押す。テ−プにテレビから流れる音声が録音される。周りの家族の声も当然のごとくテ−プに入る。曲名は「ロマンス」だった。

岩崎宏美の「春おぼろ」がいまでも口をつく。すぐそこに春を感じる季節になると自分がついに経験することの出来なかった光景をデジャブのように錯覚させる名曲である。

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春おぼろ

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高校にあがったある時から音楽をあまり聞かなくなった。正確に言えばアイドルを追いかけなくなったといえる。私の場合、なぜか自分の中でアイドルとは自分より年上でなければならない存在であった。

それが時が経つにつれ、自分の同世代がテレビ番組で踊って歌うようになると、なぜか興ざめするのであった。まして対象が自分より年下とわかるともうダメなのだ。年下の者に、愛だの恋だの、好きだの、せつない片思いだのと説きふせられるが嫌だった事を思い出す。

子どもだからこそ、大人の世界を夢見ることができる。幸せだからこそ、悲しくはかない歌に身も心もゆだねることができる。不幸せだからこそ、情熱より思いやりを歌う曲に心を寄り添わせたくなる。

そんな他愛もない、ごく普通の人の心の機微をつむぐ、歌を聞くことってそういうもんなんだと、この年になってようやく分かりかけてきた。

岩崎宏美は小学校入学時分に、初めて我が家に来た「ラジカセ」で録音した最初の歌手である。私がテレビの前で録音ボタンを押す。テ−プにテレビから流れる音声が録音される。当然周りの家族の声もテ−プに入る。曲名は「ロマンス」だった。

岩崎宏美の「春おぼろ」がいまでも口をつく。2月の凍てつく澄んだ空気が、自分がついに経験することの出来なかった光景を、デジャブのように錯覚させる。


(8802)三菱地所・・・・アベノミクスが成就すれば、夢にまで見た地価上昇だ。土地を買うより土地持ち会社を買えとは、日経平均38000円をつけたときの合言葉だった。
(8001)伊藤忠商事・・・・いずれ1300円を取ってきてもおかしくない収益レベル。
(6316)丸山製作所・・・・相場が若い生粋の仕手株。なぜこの株復活か思惑を呼ぶ。